天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #56

天官賜福 英語版漫画の和訳 #56です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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”彼らを処刑したことに全く後悔がない?なんて発言なの!では、何年もの間この坑に罪のない人々を誘い込んで殺したことも、同じように悔いはないと言うの?”

その声の主は払子を優雅に振り、罪人坑の底にとてつもない風を起こした。

三郎に寄り添っていた謝憐はそれに体を攫われそうになるが、三郎がすぐさま彼の手を掴み、傘を広げた。そして2人はともに風に乗り罪人抗の上へとあがっていく。

上へあがると、謝憐は知った男の姿を見つけ笑顔になる。

「南風!」

体中に小さな傷をこさえた南風がそれに軽く手を上げて応える。そして彼の隣には、彼が引き付けていたはずの2人の女性がいた。

「こんにちは、殿下。」

白い服の女性、風師である師青玄が笑顔で挨拶する。彼女の隣にいるのは地師である 明儀だ。

しかし謝憐は彼女たちの正体を知らず、状況に困惑する。

南風は彼女たちに負けたのだろうかと考えながら、とりあえず笑顔で挨拶を返す。

「こんにちは、道士よ。」

しかし、ともに罪人坑の上へと戻った裴宿は彼女のことを知っていたようで、膝をつき拱手する。

「風師殿。」

謝憐はそれにぽかんとする。

彼女が風師?通霊陣で次々と、何十万もの功徳を投げ続けていた風師なのか?

謝憐は南風にひそひそと耳打ちする。

「何故もっと早く、この人は風師殿だと教えてくれなかったの?彼女は悪霊のようなものかと思っていたのですよ。すごく失礼なことだった。」

 彼女相手に苦労していた南風は苛つく。

「どうやって知れと言うのですか⁈この外見の風師を見たことがなかったのです!風師はたいてい…いや、もう忘れてください!」

風師は背後の会話は気にせず、裴宿の前に膝を落とした。

「小裴、私はもはやすべてを知っています。ここにいる亡くなった者たちの魂が、あなたの手が血で汚れているという動かぬ証拠になり、天界での昇格の障害となるでしょう。あなたは兵士たちの憎しみを宥めるために、罪のない人々を犠牲にすることを躊躇わなかった。やりすぎでは?」

謝憐も彼女の後に批判を続ける。

「半月の蛇に人々を咬ませ、善月草を見つけるためにと、その人たちを半月関に誘い込んだ。そして刻磨がその人たちを捕まえ、恨みを募らせた兵の魂の餌とし、彼らの憎しみを宥めるように仕向けた。他人に汚れ仕事をしてもらう見事な方法です。」

「彼は200年近くも半月関で問題を起こすために分身を置き、数えきれないほどの人々を怒りに満ちた半月兵に食べさせた。小裴、この件を裴将軍にどう説明するのか考えておきなさい。」

そう言って風師は立ち上がった。そして何故か謝憐に謝罪する。

「先ほどは大変申し訳ないことをしました、太子殿下。」

「?」

「砂漠での嵐は…実は私が起こしたのです。」

言葉とは裏腹に、彼女の顔はあまり悪びれていない。

「当初、私はあなたたちに半月国に近づいてほしくなかったのです。ここには様々な障害があったのに、道を切り開くことができるとは本当に予想外でした。」

そう言いながら風師は帯から扇を抜く。

「でも、そうですね…。殿下はもうこの件を忘れてしまった方が良いでしょう。」

謝憐は毅然とした表情で異論を述べる。

「しかし、私は既にこの件の全てに関わっているのです。今更気にするのをやめろというのは、あまり意味がないのでは?」

謝憐は気を失っている半月を見つめる。

言うまでもなく、半月もこの件の一部だ。放り出すことはできない…。

 

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風師美しいですね!

アニメの風師も美しかったけど、あっけらかんとしたお姉さん、という印象が強かった。髪が茶色っぽかったからだろうか?

女性の登場人物が少ないから、赤い唇が目を引いて美しい…。