天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #57
天官賜福 英語版漫画の和訳 #57です。
☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。
☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。
☆意訳・省略ありです。
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「しかし、私は既にこの件のすべてにかかわっているのです。今更気にするのをやめろというのはあまり意義がないのでは?」
謝憐は気を失っている半月を見つめる。
言うまでもなく、半月もこの件の一部だ。放り出すことはできない…。
それに対し風師は笑みを浮かべる。
「あなたの懸念は承知しています。でもご安心を、殿下。私はこの件の真相を知りました。都の調査で収集した情報によると、この半月国師は”凶”の等級ですが、陣を使い半月兵を閉じ込め、彼らが捕らえた人間を解放しました。彼女は今まで人に危害を加えたことはなく、それどころか救っていたのです。」
風師はどこか得意げに続ける。
「だから、私は刻磨と小裴だけを連れていきます。私が誰に責任を負わせようとするかなどは心配しなくていいのですよ、殿下。」
そんな彼女を、今まで黙っていた地師がうんざりした表情でせかす。
「話は終わった?終わったなら早く行こう。」
「何故そんなにせっかちなの⁈これ以上急がせるなら、逆にもっと喋ってやる!」
彼女はそう言ったものの、パッと扇を広げ、話を締めにかかった。
「では、殿下。これ以上何もなければ…」
彼女は美しく扇を仰いだ。
「天界でまたお会いしましょう。」
「待って…」
しかし彼女たちは光と風に包まれ消えてしまった。
「悪くない。」
三郎が謝憐に顔を向ける。
「彼女は気にしなくていいと言ったのですよ。」
「本当に?」
珍しく南風が三郎に同意する。
「そうですよ。次は、帝君に事の次第を報告しなければいけません。それが終われば、他のことを気にする必要はありません。しかし今回あなたは…おそらく、裴将軍を完璧に怒らせたでしょうね。」
謝憐はそれに何とか笑みで返す。
「まあ、最初からこの件で少なくとも1人は怒らせるだろうと予想はしていましたよ。それが具体的に誰なのかは、そんなに重要なこと?」
南風は本気で心配しているようで、怒った口調になる。
「ちょっと。私は冗談で言っているのではないのですよ。帝君の神武殿の他で、最も力を持っているのは裴茗の明光殿です。裴将軍は裴宿を高く評価し、現在西部を治める武神、権一真の後釜に据えようとしていました。ここで起こったことで全てが台無しになったので、彼は間違いなく、将来あなたに面倒ごとを振りかけるでしょう。」
しかし三郎がそれを否定する。
「その心配はない。裴茗はとても誇り高い人物だ。汚い手は使わないだろう。」
「では風師はどう?彼女は私にこの問題を気にしなくていいと言ったし、帝君に報告する義務があると言った。彼女も裴将軍を怒らせるだろうか?」
彼は自分でそう言って焦りだす。
「これはいけない。彼女に戻るよう頼まないと。彼女個人の通霊陣の口令は何?」
「風師は心配いりませんよ。裴将軍はあなた相手には問題を起こすのを躊躇わないかもしれませんが、彼女の迷惑になることはしないでしょう。彼女はあなたより若いですが、あなたよりはるかに社交性が高いので。」
この言葉に謝憐は少し落ち込む。
私以上に天界に溶け込めていない人はいないだろう…。
そこで謝憐はハッとあることを思い出した。
「待って、扶揺はどこに行った?小裴が姿を現してから、どこかに消えたようだけど。」
扶揺がここにいたことを知らない南風がその言葉を不思議がる。
「彼は毒に侵された男を見張っているのでは?」
それに謝憐は固まり、すぐに悲鳴のような声を上げる。
「ああ、しまった!すぐ彼らに解毒薬を届けないと!」
それからすぐに、謝憐たちは砂漠に残してきた隊商に解毒薬を届けた。天生たちが半月国から戻ってくるまでの間に、鄭おじさんは起き上がれるまでに回復した。天生はそれを見て目に涙を浮かべ、飛び上がって喜んだ。
天生が、ラクダに餌を与える謝憐に話しかける。
「お兄さん、質問してもいい?」
「うん?どうぞ。」
「あなたは実は神様なんだよね。」
天生の目はキラキラと輝いている。
「俺はあなたと、赤い服の男の人が罪人坑に落ちるのをはっきりと見たけど、2人とも無傷で戻ってきた!」
「あなたたちが伯父さんを救うために、ここに急いで戻ってくれて本当に良かった。ああ、心配しないで!あなたが神だっていう秘密は守るよ!絶対あなたに迷惑をかけたりしない!」
天生は胸を叩いて約束したが、謝憐は、言ったとしても誰も信じないと思うけど…と苦笑いした。
「あの時俺が半月兵に罪人坑に投げ落とされなかったのは、あなたのおかげだ。あなたがいなければ、今頃俺は多分…。阿昭兄さんが二度と戻ってこられないのが本当に残念だ…。あと、黒服の小さな女性。おじさんと俺は、彼女が兵たちを全て坑へと払い落としたから、脱出することができたんだ。お兄さん、彼女が今どこにいるか知っている?」
「えっと…それは…。」
「実は、彼女は今この中にいるんだ。」
謝憐は風呂敷から壺を取り出した。
「でもこれ、野菜を漬ける瓶だよね?」
「半月を去る前に、宮殿からこの壺を持ってきたんだ。弱った…人間でない生き物を壺の中に閉じ込めることができる。」
「そんなことができるの⁈すごい!」
「ははは…。」
謝憐は笑って壺を風呂敷に包み直した。天生はそれを静かに見守り、再度改まって礼を言う。
「本当に、どうもありがとう。あなたと出会っていなければ俺はきっと、大好きな人とまた会うことはできなかった。故郷に帰ったら絶対に、あなただけを祀る神殿を建てるからね!こ~んなでっかい神殿を!」
天生は輝く笑顔で腕を目いっぱい広げた。
それに謝憐も思わず笑みをこぼし、礼を言う。
「どうもありがとう。」
そして天生は隊商の仲間に呼ばれ、謝憐たちに背を向け歩き出す。
謝憐はそれに手を振り別れを告げる。
「お気をつけて!」
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ラクダにめちゃくちゃやられてる謝憐が可愛い(笑)
でも謝憐の美しい髪むしゃむしゃしてるのは許せん!若邪も怒ってるよ!
半月国編終了だ~。あと数話もしたら、アニメではまだ放送されていないところまで行きますね!楽しみ!