天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #58
天官賜福 英語版漫画の和訳 #58です。
☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。
☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。
☆意訳・省略ありです。
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菩薺村の道勧に帰ってくると、謝憐はさっそくむしろを広げた。
「三郎、私たちは何日出ていたのかな?」
「おそらく3,4日だけですよ。」
「たったの3,4日?本当に?何故こんなに疲れてるんだろう…。」
そう言いながら謝憐はむしろに倒れこむ。三郎は当然のようにその隣に腰を下ろす。
謝憐はもう寝てしまいそうだったが、呻いて身を起こす。
「南風、今回はまた力になってくれてありがとう。お返しに食事を作りましょうか?」
「…。」
南風は彼らのその様子を見てか、謝憐の言葉でか…。あるいはその両方のせいだろうか、口元を引きつらせた。そして静かにこめかみに指を置き、カッと目を見開き叫ぶ。
「なんですって⁈」
そして身をひるがえす。
「南陽殿で私が対処しなければならない問題があると、たった今通霊陣で連絡がありました。行かなければ。」
謝憐はそれを本気で受け取り、引き留めようとする。
「どんな問題が?まだ行かないで!」
しかし南風は振り返りもせずに走り出す。
「2人とも距離を取りなさい!私は戻ってきますからね!」
そして南風は道勧の扉を勢いよく閉めて出て行ってしまった。その様子に謝憐はきょとんとする。
「緊急だったのかな…?」
「彼は空腹ではなかったようですよ。」
三郎が手甲のひもをいじりながら言う。
「そうか…。じゃあ、あなたはおなかが空いている?」
「空いています。」
「では、何を食べたいですか?花城。」
三郎はひもをいじる手を止め、ふっと笑う。
「まだ”三郎”と呼ばれていたいな。」
謝憐も笑みを浮かべながら、静かに彼の通り名を呼ぶ。
「血雨探花」
「太子殿下」
三郎も同じく謝憐の通り名を返す。謝憐はそれににっこりと笑う。
「あなたがその名で私を呼ぶのを聞くのは初めてですね。他の人が私をそう呼ぶのとは少し…違うように感じる。」
へえ?と三郎は面白そうに笑う。そんな彼に、謝憐は気になっていた質問をする。
「そうだ、あの日の与君山の花婿はあなたでしょう?」
言い方が悪かったようで、三郎はそれには答えず笑みを浮かべる。謝憐は言い直す。
「えっと、私が言いたいのは…。花婿のふりをして、与君山で案内をしてくれたのはあなたですよね?」
「花婿のふりをしていたのではありませんよ。」
謝憐はそれに頬を掻く。
…彼は間違ってはいない。彼はただ何も言わず駕籠の前に立ち手を伸ばしただけで、私が彼に付いて行ったんだ…。
謝憐は咳払いして質問を変える。
「分かった。では、あなたは何故山に現れたのですか?」
「この質問には…2つの答えしかありません。1つ目、ただあなたの為だけにそこに行った。2つ目、暇でたまたま通りかかった。どちらの方が信じられますか?」
「どちらの方が信じられると言う気はないけど…。」
謝憐はあごに手を当てて思い返してみる。
牛車に揺られながらの会話。三郎が道勧の扉を作ってくれたこと。暑さに耐えながらの砂漠での旅。
謝憐は少し笑ってしまった。
「暇なようには見えたな。それにあなたは…伝説で聞くあなたとは少し違っていた。」
「そうですか?では哥哥はどうして、僕が誰であるか分かったのですか?」
それに対し謝憐は、あなたは正体をあまり真剣に隠そうとしていなかったじゃないか…。と心の中で苦笑いをする。
「主に、この期間の中で私があなたをどう試しても、何の綻びもなかったからです。だから私はあなたが”絶”の等級のはずだと考えたのです。」
そして謝憐は懐から火打石と火打ち鎌を取り出す。
「さらに、あなたはいつも赤の…楓の葉と血の色に身を包んでいる。あなたの発言と行動、限りのない知識と能力、そして何事にも恐れのない表情。」
謝憐はむしろの横の台に置いた蠟燭に火をともした。
「その振る舞いを見て、神々が恐れを込めて話している血雨探花のほかに、可能性はないと思ったのです。」
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三郎がポニーテールになってますね~可愛い!
ねむねむしてる謝憐可愛い~!
2人の当然のような距離の近さに気まずげで逃げちゃう南風哀れ~!(笑)
この話すごく好きだ~。みんな可愛い。
与君山の話のところで三郎が、花婿のふりをしていたわけではないって言うの、深読みしてしまうのですが…。
ふりじゃなくて、あなたの花婿ですからって気持ちがありそうではないですか?
そして、与君山に行った理由、どちらが信じられる?って言う時の三郎の顔!美しい!でも1つ目の理由じゃないわけないから、そう言った心情を考えると可愛さもある!
その三郎の言葉に、そうだなぁ...と考えるデフォルメな謝憐とても可愛い。
そのあとの蠟燭に火をつける謝憐美しい。目を伏せた顔がとても美しい…。そして手つきも美しい。眼福です…。