天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #61

天官賜福 英語版漫画の和訳 #61です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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三郎は耐えきれないというように笑いだした。

謝憐は額を抑え後悔する。彼をあんな風につついて!とんでもない!

「ハハハ。哥哥、この皮は悪くないですか?」

「ええ、素晴らしいです。でも、”この皮”と言ったのは…」

まだ顔を赤くしたまま、ちらりと三郎を見る。三郎は謝憐を見つめ微笑んでいる。

「あなたの体は本物だけれど、外見は本来のものではないということですね。それなら…、あなたの本来の姿を見せてもらえませんか?」

そう言うと、三郎は俯き黙ってしまった。

謝憐は焦る。

「あ…。ただ興味本位で、考えなしに言ったんだ。あまり本気にしなくていいですから。」

三郎は顔を上げ答える。

「別の日に。将来いつの日か、機会がある時にお見せします。」

その真剣な様子に、謝憐はにっこり笑う。

「分かりました。あなたが良いと思う日まで待ちましょう。」

そして謝憐はこの話題を終わらせた。

「この数日、あなたも大変だったでしょう。ゆっくり休みましょう。」

 

謝憐は三郎と並んでむしろに横になったが、寝られずに目を開く。

「三郎もまだ寝てない?」

「ええ。」

「実は、ずっと気になっていたことがあるんです。」

謝憐は寝返りを打ち、三郎と同じように頭の上で腕を組んだ。

「鬼界は、何も報告を入れなくて良いほどゆっくりしたところなのですか?」

三郎はそれにくすっと笑う。

「報告?ぼくはあそこで最強ですよ。それに鬼たちは皆、我が道を行く。それぞれの都合に干渉しません。」

「そうなんだ。天界と同じように取りまとめられているかと思っていた。では、 あなたは青鬼戚容と会ったことはありますか?」

「あの悪趣味な、役立たずのくずのことを言っているのですか?挨拶に行ったら、彼は逃げました。その時に僕は”血雨探花”という名を得たのです。」

三郎は過去に、青鬼戚容の根城を壊滅させたのだった。全く普通でない“挨拶”だ。

 

謝憐はごろんとうつ伏せになり、三郎と顔を合わせる。

「ねえ三郎、青鬼戚容とあなたは敵対しているの?」

「ええ。あいつは目障りです。僕だけではありません。黒水もあいつを軽蔑している。」

「それは、黒水玄鬼としても知られる“黒水沈舟”のことですか?彼とはとても親しいの?」

「いいえ。鬼界で親しい人はあまりいません。何せ、”絶”の等級でなければ僕と話す資格もないですからね。」

絶対的な強者の発言に謝憐は笑ってしまった。

静かに仰向けに戻った謝憐に、次は三郎から口を開く。

「さっきの言葉…かなり良かったですよ。」

どの発言のことか分からなかった謝憐は問い返す。

「何?」

「“私は万人を救いたい。”」

それに謝憐の顔を真っ赤になった。毛布代わりの服で顔を覆い、抗議する。

「三郎!」

三郎は笑みを浮かべながら謝憐の方へ体を向ける。

「何ですか?何か問題でも?」

「すごく馬鹿馬鹿しいことだ…。」

謝憐は消え入りそうな声でつぶやく。

「何を恐れているのですか?万人について語ることは、それが人々を救うものであれ殺すものであれ、僕は心から称賛しますよ。しかも前者は後者よりもはるかに困難ですから、当然、一層称賛します。口に出して語ることは…実際の行動と成功に繋がる。」

謝憐の顔はまだ赤かったが、服を顔からどける。

「よし。半月に言ったその言葉はまだいい方かな。もう少し若いころ、もっとばかげたことを言っていますし。」

三郎は面白そうに笑う。

「へえ?どんなことですか?聞かせてください。」

「とても、とても昔のことです。私にこう言った人がいた…。」

謝憐は遠い昔、雨の中叫んでいた少年の姿を目に浮かべた。

”生きているのがつらすぎる!世界中の皆を殺して、自分も死んでしまいたい!

毎日、死ぬのが待ちきれない!何故こんな世界で僕はまだ生きているの?

生きていることの意味は何だ?”

 

「何と答えたか分かる?」

「何と答えたのですか?」

「私は彼にこう言った…。

どうやって生きていけばいいのか分からないのならば、私のために生きなさい。

生き続ける意味が分からないのならば、今は私を生きる理由とし、あなたの人生を支える柱としなさい。」

そして謝憐は力なく笑った。

「今では、自分が何を考えていたのか分からない。どうして私が彼の生きる理由になるなどと言えたのだろう…。」

 

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謝憐と三郎とても美しい…。

すべて美しくて、いちいち挙げていってはきりがないです…。

というわけで、美しい以外の感想は2つです。

・謝憐、自分の服を毛布代わりに三郎に貸しているけど、三郎の服を枕代わりに借りているの何なの??可愛いな!可愛いけど何その交換⁈その時の様子とても見たいですよね!

・三郎けっこう自然に謝憐の髪の毛を触っている!それ愛しい人にするものじゃないですか?いや、愛しい人なのだけど、過去の繋がりとかのネタバレをしていない現時点でしていい行為か?無意識にしちゃったの?で謝憐はそれに気づいていないのかな?過去の自分への羞恥でいっぱいいっぱいなのかな?