不小心救了江湖公敌 英語版漫画#37の和訳 です。
☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。
☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。
☆意訳・省略ありです。
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雨が降る中、解清霜はある人物を待っていた。
そこへ影衛が報告へやってくる。
「主、彼らを旧診療所までお連れしました。数日分の薬草も持たせてあります。」
「旧診療所を封じなさい。彼ら2人をそこから出してはならない。」
影衛に背を向けたまま解清霜は尋ねる。
「曲江临はどうした?お前たちと共に戻って来なかったの?」
「曲隊長は先に調査を進めるそうです。」
「…。また自己判断で行動を…。」
彼女は眉を顰めたが、振り切るように言う。
「まあいいわ。彼女は放っておく。」
そこにまた一人の影衛がやってきた。待ち人の来訪を告げる。
「主、管理人の程秋が参りました。」
程秋は女中に案内され、門を跨ぎやってきた。
「何故二堂主は突然私を呼びだしたのだ?何か緊急事態があったのか?」
「我らも詳しいことは知らぬのです。ご自分でお確かめください。」
訝し気な顔をしつつも、彼は庭を進む。
しかしすぐに思わぬ光景が目に入り、彼の目は驚愕に見開かれた。
「!!」
彼の目線の先には、背後に多くの影衛を従えた解清霜の姿があった。
「程秋、お前はまだ…青花坊に初めて来た日のことを覚えている?」
彼女は笑みを浮かべて言葉を続ける。
「あなたを初めて見た時、良い灵根を持っていると思ったけれど…。
解仁宇に与する者だったとは。屈辱だわ。」
「いてぇ…。」
旧診療所に連れられた江鶴はうずくまるように呻いていた。
そんな彼と机を挟んで向かい合う青云は、江鶴に目もやらず本を読んでいる。
「助けてやれんな。何か甘いものでもいるか?」
「甘いものは嫌いだ。」
存外元気なようで、江鶴はむくりと体を起こす。
「頭を低くして横になっていろ。
お前の左目の色は恐ろしく醜い。私の目に入れるな。」
江鶴はしぶしぶ机に押し付けるように顔を伏せ、文句を並べる。
「好きでこうなったと思うのか?!
彼女が無理やり血を入れたんだ!抵抗できなかったんだ!
その血で灵力の乱れを抑えるとかなんとか言ってた。」
「彼女は正しい。」
「だが、その血は俺を殺すためにも使えるんだぞ!そのためにやったんだ!俺を脅すためにな!」
江鶴は興奮して体を起こし、また顔を青云へと向ける。
しかし青云は冷淡だ。
「その通り。いいから横になれ。」
「…お前の妹は狂人だ。」
また顔を伏せ、江鶴はポツリと呟く。
「私たちは血がつながっていない。私は養子だ。」
「お前は、彼女が何をしているか知っているだろう。」
「…解家の問題は、もうずっと私には関りのないことだ。
私は死人だからな。お前もそうだ。」
青云はどこか清々したような表情で、小さく笑みを浮かべる。
「我々は互いに助け合って、生者に巻き込まれないようにしなければ。生きているのは狂った者ばかりだからな。」
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