天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #33
天官賜福 英語版漫画の和訳 #33です。
☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。
☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。
☆意訳・省略ありです。
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砂嵐によって空に飛ばされてしまった謝憐は叫ぶ。
「若邪――!!何か安定して掴めるものを探してくれ!」
手首から放たれた若邪はすぐに何かを探し出し、それを謝憐の目の前に連れてきた。
「哥哥」
なんということだ…。三郎まで上がってきてしまった!
謝憐は絶望の顔になるが、連れてこられた三郎は機嫌よさげに笑っている。
そして三郎はまず謝憐の手を掴み、離れないようにと背後から抱きしめた。
謝憐の顔は予想外の事態にまだ引きつっていたが、少し安心したように言う。
「…これで大丈夫だろう。慌てないで、私にしっかりしがみついていて。」
「はい。」
謝憐はため息をついて、もう一度若邪を使って地上に戻ろうと試みる。
「行け!今度は人を掴むな!」
だがまたしても若邪が探し出してきたのは…
「どうして2人が来るんだ!」
「あなたの馬鹿な包帯に聞け!」
扶揺が鬼のような顔で怒鳴る。南風はもはや怒りも沸かず、顔が死んでいる。
謝憐が少し泣きそうな顔で、若邪に優しくお願いする。
「若邪、若邪。今私たち4人は君だけが頼りなんだ。だから、お願いだから次は変なものを掴まないでおくれ。」
今度こそと若邪を放つ。
「行け!」
若邪は勢いよく地上へ伸びていき、硬い岩に突き刺さる。その感触を感じた謝憐が声を上げる。
「やったぞ!戻れ!」
そう言うと若邪は謝憐たちを引き寄せた。
その勢いは強く、着地時には砂が盛大に舞った。皆ゲホゲホとせき込んではいるが無事なようだ。
無事に地上に戻ることはできたものの、砂嵐は通り過ぎておらず依然危険な状況だ。着地点の目の前には洞窟があり、それに気づいた謝憐が言う。
「急いで!避難しよう!」
「2人はもう縮地千里を使えない?」
謝憐が扶揺と南風に期待を込めて聞く。
「試してみましたが、無駄でした。今、我々の力は制限されています。」
南風は淡々と言うが、扶揺は嫌味を言う。
「私たちが今どこにいるのだと思っています?北方は裴家の2人の将軍に属していますし、西方は権一真の領土です。どこまで探しても玄真殿がないんですよ。」
「大変申し訳ない…。」
4人は洞窟内の岩に腰を下ろす。
「ここで砂嵐が過ぎるまで待つのですか?」
三郎が謝憐に問いかける。
「今は多分それしか選択肢がないからね。」
答えてから、謝憐は気になっていたことを思い出す。
「そういえば。三郎、半月妖道は男性?女性?」
「ん?言っていませんでしたか?彼女は女性ですよ。」
謝憐はこう問うた理由を話す。
「先ほど打ち捨てられた茶屋で、黒と白の服の2人を見たでしょう。白い服の方は女性の高官だった。彼女たちの足取りは軽く、並外れていて、人間とは全く違っていた。彼女が半月妖道だったのだろうか…。」
南風がその言葉を聞いてバン、と岩壁を叩く。
「誰であろうと関係ありません。何が起ころうとも解決します。」
彼はそう宣言してから、また別の疑念を口にする。
「それはさておき、なぜこの巨礫に洞窟を掘ったのでしょう。とても怪しくありませんか?」
謝憐は洞窟が掘られた訳を知っていたので説明してやる。
「ああ…。実は、この辺ではこういう洞窟は珍しくない。当時、半月国の人々が羊の放牧中に砂嵐に遭った時や、夜を過ごす場所が必要な時の避難場所として小さな洞窟を掘ったんだ。」
そう言って暗い洞窟内を見渡す謝憐に三郎が声をかける。
「哥哥、座っている岩に文字が掘ってあります。」
「本当?」
立ち上がり見ると、岩に掘られているのは確かに文字のようだった。何が書かれているのか読みたいが、洞窟が暗く難しい。謝憐は扶揺と南風にお願いをする。
「私は十分な法力を持っていないんだ。どちらか、火を灯してくれないか?」
南風がすぐに掌に炎を作り出し、洞窟が少し明るくなる。
「何が書かれていますか?めちゃくちゃな文字が書かれているように見えますが。」
「半月の文字で書かれているのだろう。」
「読めるのですか?」
ついに謝憐は過去を隠しきれなくなってしまった。
「正直に言うと、私は以前、半月国でガラクタ集めをしたことがある。」
「…。」
「あなたがどれだけ様々な場所でガラクタ集めをしていたのか興味ありますね。」
扶揺がまた嫌味を口にする。だが謝憐は文字の解読に集中しており、扶揺の言葉を無視しポツリと呟く。
「将軍」
謝憐がいきなり口にしたその単語に、扶揺と南風がびくっと緊張する
「…何ですって?」
恐る恐る問う。
「石に掘られた最初の文字は“将軍”だ。ほかの文字の意味は分からない。」
謝憐の返答に扶揺と南風はほっと息を吐く。その様子を三郎が睨むように見つめている。
「では、もっと詳しく見て下さい。」
気を取り直した南風が炎を岩に近づける。
「分かった。」
そう言って謝憐はまた文字と向き合うが、周囲が更に明るくなったことで、あるものに気付く。「ん?」
少し離れた岩陰から、4人を観察する者がいたのだ。
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砂嵐で空に飛ばされたっていうのに三郎いちゃいちゃしますね…。
扶揺と南風まで来たときは、チェッていう感じの顔だ~可愛い。
洞窟に入った時の三郎、服のボタンちゃんとしまってる!前話で謝憐に閉められた後、すぐに開けてたよね。洞窟に入る前にまた謝憐に閉められたのかな。
可愛いからこの攻防続けてほしい!
岩に掘られている文字の解読時、「将軍」という言葉にびびる南風と扶揺…。
結局彼らは南陽将軍と玄真将軍なの?
気になる…!