天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #41

天官賜福 英語版漫画の和訳 #41です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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謝憐が草をかき分け見えてきたものは、男の顔だった。

「へへ、怖がらせちまったか?」

謝憐の背後で、天生と商人たちが悲鳴を上げる。謝憐にも予想外だったようで、少し目を見開いている。

男は悲鳴にため息をつく。

「俺もよく自分に怯えてしまうよ。」

謝憐が眉根を寄せて問う。

「…。あなたは誰だ。」

「お前たちこそ何者だ?」

「通りすがりの隊商の者だ。」

「ほお?」

男は懐かしむような声を出す。

「俺もかつては隊商の一員だった。5,60年は前の話だがな。」

謝憐は表情を崩さなかったが、この言葉に衝撃を受けた。

5,60年前…彼はまだ人間なのか?

男は話し続ける。

「この街に入り込んでしまった時、半月兵は俺を捕らえて、善月草の肥料にするためにここに埋めたんだ。」

その言葉に謝憐は納得した。生きている人間を肥料とすれば、ここで善月草がよく育っているのも不思議ではない。

同時に震えながら三郎に感謝する。

おそらく三郎は土に埋められたこの顔を見つけて、この辺りの善月草が人間を肥料としていると推測し、別の場所を探してくれたのだろう。

とそこで男がため息をつき静かに言った。

「どれだけ長い間、生きた人間を見ていないのだろう…。もっとよく見えるように近づいてくれよ。」

その言葉に商人2人が顔を見合わせる。

「え?それは…。」

「なんだ、嫌なのか?それは残念だ…。」

「何が残念なんだ?」

「俺はただお前たちみんなの顔を近くで見たいだけだ…。お前たちがここに着いた時から確認したいことがあったんだ。」

「何を確認する?」

男は少し声を潜めて言う。

「へへへ、聞いても怖がるなよ…。お前たちの中に、5,60年前に見たことある奴がいるんだ。」

「!!」

謝憐はバッと背後の5人を振り返る。

「あなたが話しているのは…誰のことだ?」

男は笑みを浮かべ舌なめずりする。

「おいで、近くにおいで。そうしたら教えてやるよ。」

その言葉で謝憐は冷静になった。静かに立ち上がる。

「皆さん、下がって。これに近づいてはいけない。言葉も信じないで下さい。」

それを聞いて男は慌てて喚く。

「待て!それが誰なのか、本当に知りたくないのか⁈そいつは皆に危害を加え、殺すぞ!俺たちにしたようにな!俺も人間だ!お前たちを襲ったりしない!」

謝憐は男を振り返り冷たく言う。

「あなたは全く人間のようには見えない。」

そしてまた男に背を向け草むらを出ていく。

「なあ、なあ行くな!どうして行っちまうんだ。」

商人の1人も謝憐の後に続いていくが、途中で腰に下げていた荷物を落としてしまった。すぐに気づき、荷物を拾うために身をかがめる。

謝憐は商人がまだ男の近くにいることに気づき叫んだ。

「拾ってはいけない!戻って!」

だがその忠告は遅すぎた。

何か赤く細長いものが、荷物を拾い上げた商人のこめかみに突き刺さる。血が飛び散り、商人の手は力を失い荷物は再び地面に落ちる。

その赤いものはグネグネと動き、商人の脳みそを引きずり出してしまった。そして地面の男の口へ、脳みそと共に戻っていく。赤いものは男の舌だったのだ。

男は脳みそを飲み込み、歓声を上げる。

「ははは!美味い!美味いぞ!腹ペコだった!本当に腹ペコだったんだよ!」

「お前…!」

倒れた商人に駆け寄った謝憐は男をにらむ。男はそんな謝憐に目もくれず大声を上げる。

「将軍!将軍、早く!やつらはここだ!全員ここにいるぞ!」

男の声に応える者はなく、庭園は静まった。

だが間もなくその静けさは破られた。金棒を持った屈強な男たちが、どこからか庭園に飛び降りてきたのだ。男たちは謝憐たちを囲み、雄叫びを上げた。

 

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刻磨将軍登場ですね!

格好良い!ビジュアル結構好みです。

漫画を先に読んでいたから、アニメで将軍出てきたときめっちゃ驚いた。

え、誰この青鬼??

ってなった(笑)

 

眉を寄せた謝憐の顔が好きだから、この話とても楽しめました…。

眼福…!

三郎のアップが全然ないのが寂しかったけど。