天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #42
天官賜福 英語版漫画の和訳 #42です。
☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。
☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。
☆意訳・省略ありです。
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謝憐たちは屈強な男たちに囲まれてしまった。そのうちの一人が、この集団の頭領とみられるひときわ背の高い男に何かを言う。
「△△△△将軍△△△△。」
半月語を話しているようで、謝憐は“将軍”という言葉だけを聞き取ることができた。
将軍と呼ばれた男が言う。
「△△△△。こいつらをまだ殺すなよ。連れていけ。△△△△。」
謝憐は囁き声でそれを皆に伝える。
「皆、落ち着いて。今、兵士たちは半月語で私たちをどこに連れていくか話し合っている。」
言いながらこぶしを握り締める。
「無闇に動いてはいけないよ。戦って勝てる保証はないが、なんとかやってみよう。」
とそこで、土の中の男がまた喚き始めた。
「将軍!お願いだ!俺を解放してくれ!敵をここにおびき寄せてやっただろう!家に帰してくれ!帰りたいんだ!」
それに対し将軍は不快そうに舌打ちした。そして金棒をゆっくり持ち上げ…男の顔面に叩き落した。男の顔面に棘が刺さったまま金棒を持ち上げると、地面からずるりと男の首から下が付いてくる。男の胴体には、もう骨しか残っていなかった。
将軍はそれを背後へ勢いよく放り投げ、骸骨は壁へと激突した。
「そいつらを連れていけ!」
将軍の言葉で、兵たちが謝憐たちににじり寄ってくる。将軍の恐ろしい力を見た謝憐たちは大人しく従うほかなかった。
兵たちに従い歩きながら、謝憐は三郎に小さな声で問う。
「三郎、兵たちを率いている者が、“将軍”と呼ばれている。どの将軍か分かりますか?」
「半月国が落ちた時、将軍はたった一人しかいませんでした。漢字に訳すと刻磨という名前です。」
「刻磨?」
「そうです。子供の時は体が弱く、いつもいじめられていたそうです。強くなるために石臼を使って体を鍛えたので、そう名乗っています。」
謝憐たちは歩き続ける。道中には見張りのような兵もおり、彼らが今なお軍として機能していることが分かる。
「伝説によると、刻磨は半月の歴史上最も勇敢な将軍です。無限の強さを持つ9尺の巨人。また、彼は半月国師の支持者でもあります。」
「死後も?では彼らは今、私たちを半月国師のもとへ連れて行こうとしているのだろうか?」
謝憐は緊張するが、三郎は平然と答える。
「おそらくは。」
彼らの目の前に、罪人抗が現れた。煉瓦造りの巨大な建物で、まがまがしい雰囲気を醸している。
…なんて迫力だ。謝憐は冷や汗をかく。
兵たちは何も言わず、謝憐たちを罪人抗へ登らせた。
謝憐は焦りを募らせる。
女性2人の気をそらせた南風の状況はどうなっただろうか。善月草はもう手に入れた。24時間の制限までもう猶予はない。ここから脱出する1番早い方法は?
そう考えていると、罪人抗中心の穴に面した煉瓦の端が崩れたのが目に入った。煉瓦のかけらは穴へと落ちていき…底に当たる音が聞こえることはなかった。
謝憐はそれにぞっとした。
この罪人抗の目的はただ一つ…。穴に落とされた者が2度と脱出できぬようにすることだ。何か方法を考えなければ…。
ふと顔を上げると、前を歩いていた天生たちが青い顔で何かを見つめていることに気が付いた。
「!!」
穴の上に黒衣の少女が吊るされていたのだ。髪に顔は隠れ、生気がない。
そこで刻磨将軍が金棒を地面にドンと叩きつけ、その力で床は粉砕される。
「兄弟たちよ!」
少し間をおき、将軍の呼びかけに半月兵たちは恐ろしい雄叫びを上げた。
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今まで、
金棒=地獄の鬼が持っている
というイメージしかなくて、実際に使われていた武器だと初めて知りました。
名称は金砕棒が正しいのかな?
この話も、三郎のアップは横顔が1回のみだった…。残念…。