天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #66

天官賜福 英語版漫画の和訳 #66です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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「裴将軍。」

謝憐が一歩前に進み出た。

「私が信じられなくとも、せめて現場にいた風師は信じるべきではありませんか?風師は罪人坑の底で、小裴将軍の告白をすべて聞いたのですよ。それに、せっかく神武殿にいるのです。私の体に何か騙しの術の痕跡があるか、帝君に聞いてみると良いでしょう。」

そんな痕跡はないという意味だろう、君吾は無言で目を閉じる。謝憐は続ける。

 「最初に言っておきますが、私と共にいた人物が花城であろうとなかろうと…仮に彼だったとして、小裴将軍の半月関への干渉と何の関係があるのでしょうか?鬼王は悪名高いですが、すべての犯罪を彼のせいにできるわけではありません。」

「…。」

せっかく師青玄が助け舟を出したというのに、こんな発言をしては無意味だ。南陽は眉間に深くしわを寄せ、玄真は少し顔を青くしている。

次に口を開いたのは君吾だった。

「もう十分だ。裴宿は自白しているし、刻磨の供述とも相違ない。よって、半月関に関しての場はこれで終了だ。」

そして君吾は裴宿に対する処遇を言い渡す。

「裴宿は明光殿より直ちに追放とする。」

「…承知いたしました。」

君吾の前に立つ5人は揃って頭を下げ拱手した。しかし裴茗は納得できていないようだ。

「しかし、分身の傷は確かに湾刀“厄命”の仕業です。ですから帝君には徹底的な調査をお願いしたい。」                                                           

「それは別問題だが、徹底的に調査しよう。きっとだ。」

君吾はそう約束し、手を上げた。

「今日はここで終わりだ。仙楽、残れ。」

 

留まることを命令された謝憐は、ぞろぞろと神武殿を出ていく神官たちを眺めていた。

ぼうと眺めていたので、後ろから迫る人物に気付かなかった。慕情だ。

ぶつかる寸前で慌ててよけるが、慕情は何も言わず、謝憐の顔を見ることもなくそのまま去ってしまった。

慕情の後に足を止めたのは南陽だ。

明らかに何か言いたげだが、気まずげにためらっている。逡巡ののち、結局ため息だけを残し去っていった。

謝憐はその様子に戸惑うが、次は笑顔で謝憐の名を呼ぶ者がいた。

「殿下~!」

師青玄が笑顔で手を振り歩み寄ってくる。

しかしそれに応えたのは裴茗だ。

「青玄、兄上のためにも、騒動を起こすのはやめてもらえないか?」

師青玄はその言葉にびくりと身をすくませたが、すぐに反論する。

「裴将軍、威嚇のために兄を持ち出すのはやめてください。私は彼を怖がってはいないので。」

彼の表情に侮蔑の色を見て取ったのか、裴茗は声を荒げる。

「貴様…!貴様のせいで小裴はみじめな罰を受けるのだ。2年の追放だぞ。」

「小裴が自分でしたことです!私には関りのないことだ!」

師青玄はそう怒鳴り返し、不機嫌に去っていった。

「このガキ…。」

裴茗はそれを追うようではなかったが、毒づきながら師青玄の後に続き神武殿を去った。

謝憐がそれを苦笑いで見送ると、彼と君吾の他は誰もいなくなった。

「仙楽、」

君吾が謝憐にそう声をかける。

「血雨探花、湾刀“厄命”…。一体何が起こった?」

それを聞いた瞬間、謝憐は膝から崩れ落ちそうになった。だが君吾が腕をつかみそれを留める。

「仙楽。」

「すみません。」

「自分の過ちを認識しているのか?何をしたのか言いなさい。」

だが謝憐は目を伏せ、何も答えなかった。

君吾は小さくため息をつき、背を向け歩き出した。

「まあいい。ついてきなさい。」

 

「仙楽、お前は成長したな。」

美しい庭を歩きながら、君吾は静かにつぶやいた。

「800年前に追放した時、必ず定期的に連絡するように、そして一人で泥の中をはい回るなと言ったことを覚えているよ。だが800年一切の連絡もなく、自分に与えうる限りの苦痛を与えていた。」

君吾は淡々と、冷や汗が出るような言葉を続けた。

「お前が再び飛昇してしばらくたつが、神武殿に立ち寄っていなかったな。他の者がそのように怠慢で不敬であったなら、霊文殿に直接責任を追及されただろうな。

先ほどの”すみません”が過去の出来事に対する謝罪であるならば、忘れなさい。自ら謝罪したのだ。忘れていいだろう。」

「…どうして忘れられるでしょうか?」

謝憐は苦笑する。

「では前を向きなさい。この先、お前が必要とされることがまだたくさんある。」

「仙楽は今やガラクタの神にすぎません。それに法力もないのに、どうして必要とされるでしょうか。私はただ、自分が迷惑を起こさないことを願っていますよ。」

「何故そんなに自虐的なのだ。」

君吾は足を止め謝憐を振り返る。

「それとも…今回人間界に降りた時に、誰か特別な人でもできたのか?」

その言葉に謝憐は思わず声を上げ...その頬が赤く染まった。

 

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天官賜福、なかなか更新されないからチェックを怠っていました!いつの間にか#66が出てた!

嬉しいですね~!

はぁ、やっぱり絵がとても美しい。最高。

表紙の、腕を広げて謝憐を受け止めようとする美しい三郎…。飛び込んでくる美しい謝憐…。最高ですね。2人がとても美しく幸せそうな表情で、今までの表紙で一番きゅんとくる感じです。

 

謝憐と慕情・南陽のやりとりもいいですね。彼らの謝憐に対する複雑そうな感情や、言いたい言葉を早く知りたいです。

 

やっぱり天官賜福は絵がとても美しいから、和訳がとても楽しいです...!

最後の和訳は合っているのだろうかと不安ですが…。次の話で答え合わせができるかな。

続きが楽しみです。またちゃんと水曜更新されるのでしょうか。明日またチェックしなければ!