天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #23
天官賜福 英語版漫画の和訳 #23です。
☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。
☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。
☆意訳・省略ありです。
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道の奥から、青白い光とともに囚人服の鬼たちがやってきた。彼らは斬首された自らの首を抱えている。
「守れ!」と謝憐は若邪を手首から放った。若邪は空中で彼らを囲った。
「さて、彼らが近づいてくるとき、何も音を立てないでくださいね。今彼らには私たちが見えませんが、近づいてきたら保証はできません。」
三郎は若邪を興味深そうに見ていたが、振り返って言う。
「哥哥、あなたは実は、とても奇怪な力を持った人なんですね。」
「…いや、そんなことはないよ。私は少しのことしか知りません。」
2人はとても落ち着いていたが、老人はそうではなかった。
「いや、無理だ!悪いがじっとしていることなんかできない!」
謝憐はため息をつく。
「では…すみません」
謝りながら素早く老人のツボを突き眠らせてしまった。そうして老人の代わりに手綱を取って三郎に言う。
「大丈夫、緊張する必要はないよ。進み続けられるように、牛車に乗って。」
牛車はゆっくりと進み始め、その横を囚人服の鬼たちが通り過ぎていく。
「お前の頭を持っている体、本当はお前のじゃなくて俺の体じゃないか?」
「馬鹿なこと言うな!」
「いや、よく見せてみろ!俺の頭を別のやつの体が持っているから気持ち悪いんだよ!」
「触るな!お前の頭と体は同じ汚い切り方されているだろう!俺の目は節穴じゃないぞ!」
体を交換させまいと後ざすった鬼が牛車にぶつかった。何かにぶつかったのは確かなのに、鬼の目には何の障害物も見えない。
「おかしいぞ。なぜ向こうへ行けない?」
「この馬鹿、何もないのにどうして…」
言葉の途中でもう一人の鬼も牛車に顔をぶつけてしまった。
「なんなんだくそっ!本当にこの先へ行けないぞ!鬼がいるに違いない!」
「お前が鬼だろ、なんで鬼のせいになるんだよ」
「もうたくさんだ!お前ら2人うるさいぞ!急げ、早くいくぞ!」
2人は別の鬼にせかされ、見えない障壁について調べることはせず進んでいった。何だったんだ、びびらせやがって、と悪態をつき続けてはいたが。
その様子に三郎は小さく笑った。
謝憐は、これからは暦を気にして外出しなければと心の内で反省していた。そんな謝憐に三郎が寄りかかる。
「大丈夫ですか?」
「いいえ、怖いです。」
「恐れる必要はありません。私の後ろにいれば、あなたに危害を加えるものはない。」
「哥哥」
三郎が謝憐の言葉にかぶせるように言い、前方を指さす。
「分かれ道だ。」
「…中元の夜に、無作為に道を選ぶことはできない。もし間違った道を選べば、戻る方法はない。」
「ではどうするべきですか?」
謝憐は立ち上がり、ガラクタ詰まった荷をあさり始めた。
「私たちに残された方法は、神に任せることだ。」
そうして出したのが、おみくじの筒だ。
「天官賜福、百無禁忌。道を示しておくれ。1本目のくじが左、2本目が右。良い方が進むべき道だ。」
筒をよく振ってくじを2本取り出す。
「…」謝憐は絶望する。2本とも凶だ!
「筒よ、親愛なる筒よ、私たちが会ったのはこれが初めてなのに、なぜこんな真似をするんだ?」
そしてもう1度筒を掲げる。「もう1度。私のためにお願いします。」
だがまたしても2本のくじは凶だった。黙っていた三郎が謝憐の手から筒を取る。
「僕にやらせてください。」
そして三郎はとても良いくじをひいた。
「あなたはとても幸運だ。」
「本当ですか?いつもこんな感じだ。それで、どちらの道を行きますか?」
「そうだな。くじはあなたがとても幸運だと示しているから、あなたが良いと思う道を選べばいいんじゃないだろうか、三郎」
三郎は笑みを浮かべる。「分かりました。」
謝憐の背後から手を伸ばし手綱を取る。
「じゃあこの道を行こう。」
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哥哥呼びがとても可愛く感じるので、アニメみたいに「兄さん」ではなくそのまま哥哥にしてます。可愛い。