天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #38

天官賜福 英語版漫画の和訳 #38です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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4人は半月関へとたどり着いた。古びた街並みが茜色に染まり、夜が来ようとしていた。

「では、ここが半月国ですか?中原の都市よりずっと小さいですね。」

「砂漠に位置する国々は、そこにあるオアシスと同じくらいの大きさしかないんだ。1番栄えていた時でも、半月国には1万人程度しかいなかった。しかし当時は相当な数の人口だとみなされており、この地域はかなり活気があったんだ。」

南風が町を見下ろす。

「この場所を落とすのは、数日もあれば十分そうだな。」

謝憐がその言葉を窘める。

「半月人を侮ってはいけない。彼らは数が少ないかもしれないが、年中4000人以上の男を軍に持っていた。さらに半月人は力強く勇敢だし、頑丈で好戦的だ。槌鉾を手にしている限り、彼らは胸に短刀が刺さっていても進み続ける。彼らと戦うのはとても難しい。」

「よく知っているようですね、若君。」

阿昭の言葉を謝憐は笑ってごまかす。

「単に聞いただけの話ですよ。」

「あの壁は何だ?」

少し遠くに、大きく背の高い建物があった。翳り、全貌が分からないが謝憐はそれを知っていた。

「罪人抗だ。監獄と思えばいい。」

南風がよく見ようと目を凝らす。

「扉もないのに、どうやって犯罪者を投獄する?投げ込むだけですか?」

「投げ捨てるんだ。」

押し黙っていた三郎がやっと口を開いた。謝憐は思わず振り向き、三郎の黒々とした静かな瞳をしばし見つめた。

三郎はすぐに顔を背け言葉を続ける。

「そして、その底は獣と毒蛇で覆われている。」

南風はそれを聞いて、嫌悪感が抑えられずに叫ぶ。

「なんて奴らだ!拷問じゃないか!残忍すぎる!脳みそに問題があるのか⁈それとも生まれつき残酷なのか⁈」

謝憐は眉間を揉み、静かに言う。

「すべての者がそうではない。彼らの中には、実はとても可愛らしい者も…待って。」

謝憐は言葉の途中で、何かを見つけたようだ。身を乗り出しそれを指さす。

「あそこの柱から、誰かが吊るされていないか…?」

目を凝らすと、罪人抗の上に吊るされた人物の長い髪や服装が確認できた。

「女性だ。」

同様にそれを確認した阿昭は、少し目を見開いたようだが、何も言わずに黙っている。

3人が吊るされた女性に目を向ける中、三郎1人が風を切るような音に気が付いた。

「誰か来ます。」

そう言って謝憐の手を掴み駆け出した。

 

4人は街を駆けた。しかしずっと逃げ続けるわけにもいかない。三郎は一つの家に謝憐と共に入り込んだ。そして音を立てないよう慎重に戸を閉める。

間もなく、街に2人の女性がやってきた。砂漠で謝憐たちが見かけた、白い服と黒い服の女性だ。

「あの人たち、どこに隠れたのかしら。注意を払っていなかったらすぐに消えてしまった。1人ずつ見つけて殺した方が良いかな?」

白い服の女性が、可愛らしい困り顔で物騒なことを言う。

対して、黒い服の女性は落ち着いた無表情だ。

「あなたの友人を手伝いに呼ぶと良い。」

「ほかの人を呼ぶのは好きじゃない。あなただけよ。嬉しい?」

そう白の女性は笑いかけるが、黒の女性はつれない。

「こんなことに呼ばれて、何が嬉しいものか。急ごう。」

2人は街を巡回した。

そしてあるところで黒の女性が足を止める。謝憐たちが逃げ込んだ家の前だ。

女性たちが家の前で足を止めたことに気が付いた謝憐は固唾を飲む。

見つかってしまったのか?

 

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三郎が久しぶりに口をきいて、見つめあう二人…。

どんな感情で見つめあっているんだろう。気遣い、多少の怒り?、寂しさ…いろいろありそうだな。

まだちゃんと会話をしようとはしないけれど、謝憐を大事に大事にするのは変わらず。

敵(?)が来たら謝憐のみを連れて逃げる三郎(笑)南風と阿昭は眼中にないというか、空気みたいなものだもんね!