天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #49
天官賜福 英語版漫画の和訳 #49です。
☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。
☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。
☆意訳・省略ありです。
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「わが兵を殺したな!楽しいか?奴らはすべてお前のためにしたのだろう!」
「良かった。」
刻磨将軍の怒りには何も答えず、半月国師は無表情につぶやく。
「良かった?何が良いのだ!どういう意味だ!」
「彼らは解放された…。あなたたちがやったの?」
国師が謝憐に問いかける。
「これは…実は事故で。」
「事故?あなたは誰?」
「私は天界から来た神官で、彼は…私の友人です。」
三郎について何と言うべきか少し迷ったが、結局友とだけ説明した。謝憐の言葉に半月国師は首を傾げた。
「今までここにやってきた神官は1人もいなかった。神官たちはとっくにこの場所を見捨てたのかと。」
そう言って、国師は空を見上げた。
「ここから出たい?」
「もちろんです。しかし周囲の結界で出られない。」
「分かった。結界を解く。」
彼女はそう言って血の海をペタペタと歩いて壁へ向かった。
その様子に謝憐は戸惑ってしまう。
激しい戦いが起こると思っていたが、この半月国師…本当に闘志がない。
半月国師は壁にバン、と手を置いた。
「これで大丈夫。もう出られる。」
呆気にとられるほど、あまりに簡単なことだった。
その時、穴の上から底に呼びかける声がした。
「おい!誰か下にいるのか?誰もいないなら私は行くぞ!」
そう叫んでいるのは扶揺だった。
「扶揺!ここだ!ここにいる!」
謝憐も叫び手を振る。
「そこで何をしているのですか?そこに何があるのです?」
説明が難しいものばかりなので謝憐は困ってしまう。
「えーと…いろいろなものがある。見に来ませんか?」
「…。」
扶揺は何とも言い難い顔をした。そしてまずは掌に炎を作り出し、穴へ投げ入れた。炎は激しく広がり、坑内を明るく照らした。
それによってようやく謝憐は坑内の様子を見ることができた。
「これは…。」
周囲は血の海、死体の山であった。
三郎はここへ飛び降りてすぐさま、これすべてををやったのか?
扶揺も穴の底へ降りてきた。
「あなたたちが戻るのをずいぶん長く待っていたのですよ。何があったのですか?」
「扶揺、隊商の人たちを守っていたのでは?」
「陣を描いて、その中で待機させています。」
それより、と扶揺は見知らぬ者たちをちらりと見る。
「あそこにいる2人の状況は?誰と誰です?」
扶揺の視線の先では、刻磨将軍が半月国師の胸倉を掴みがくがくと揺さぶっていた。
「お前の蛇はどこだ⁈呼び出せ!奴らに私を咬ませ、私を解放するように言え!」
激昂する将軍に対し国師は冷静に返す。
「刻磨、蛇たちはもう私の言うことは聞かない。」
彼女の言葉に将軍はさらに激昂する。
「ではなぜ奴らはお前を咬まぬ!ええ⁈お前はそんなにも我らが憎いか⁈」
国師は首を振りそれを否定する。
「ごめんなさい。」
謝るだけの彼女に、将軍の怒りは爆発した。
「私を怒らせたな!」
将軍は国師を地面に叩きつけ、何度も彼女の顔面を殴る。
「我らはお前を国師として敬っていたというのに、我らを裏切った!私を今すぐに蛇に咬ませた方が良いぞ!さもなくばこの坑で我らはともに死ぬことになるぞ!」
それを少し離れた場所で、困惑しつつ謝憐は扶揺に説明をした。
「…あそこで殴っているのが半月の将軍で、殴られているのが半月国師だ。」
「…止めるべきでは?」
将軍と国師の深刻な状況に、謝憐は眉間をつまんでため息をついた。
「この2重スパイ!諜者め!この売国奴、両国から報酬を得ていたのだな!」
将軍は国師をの身を振り上げ、地面に何度も叩きつける。
「将軍!」
謝憐はそれを止めようと彼らに近寄る。
「晴らされなかった誤解があったのだと思いますよ。だから怒りを鎮めてください。」
将軍は国師を地面に叩きつけることはやめたが、まだ彼女の胸倉を掴んだままだ。
「まずは、彼女と共謀した敵将について話してみては?私たちは…」
そう言いながら謝憐は国師の胸倉を掴むのをやめさせようと、将軍の腕に手を伸ばす。
しかしそうする前に、半月国師の手が謝憐の腕を掴んだ。
「ふ…花将軍…。」
彼女は痛みではない理由で目に涙を浮かべ、弱々しく謝憐をそう呼んだ。
それに謝憐は固る。間近でみる彼女の顔、彼女が呼んだ名前。遠い記憶がよみがえった。
「あなたは…半月?」
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最後の、兵士の服装の謝憐素敵だなぁ。優しい顔とのギャップが良いです。
あと服装も素敵なんだけど、髪を全部上げているのが良い!いつもハーフアップだから新鮮!素敵だ~!