『不小心救了江湖公敌』『Saved the Public Enemy by Mistake』 BILIBILI漫画 英語版の和訳 #35part3

不小心救了江湖公敌 英語版漫画#35part3の和訳 です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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青云は一人、少し古びた門の前に立ち尽くしていた。

“一人になりたくて出てきたが、やはりここに来てしまったか。”

門を見上げていると、遠い過去の記憶がよみがえってきた。

 

幼かったあの時もこうして、この門の前に立っていた。

辺りには雪が降り積もり、青云の隣には解清玄が立っていた。

「青花坊は我が内庭だ。今歩いてきた道を覚えておきなさい。

今からここが、お前の家だ。」

そう言われた青云は小さな体に薄汚れた服をまとい、顔には血の跡が残っていた。

その顔からは何の感情も読み取れないが、それでも青云は隠れるように解清玄の着物に縋った。

清玄は薄く笑い、青云の頭を優しくなでる。

「恐れずとも良い。私の傍にいる限り、お前を傷つける者はいない。

ほら、お前の家の門を開けなさい。」

促され、青云はようやく門を押し開いた。

その先に新しい居場所を認め、彼の瞳には涙が滲みだした。

 

“あの解清霜がこの場所をそのままにしてあるとは驚きだ。”

門を開き、青云はどんどん中に進んでいく。

“まだだれかここに住んでいるのか?”

注意深く周囲を見渡す。草木は荒れておらず、整えられている。

“とてもきれいだ。少しの埃もない。”

部屋の一つを確認していたその時、男の叫び声を聴いた気がしてパッと顔を上げる。

「!?」

“今のは悲鳴か?柳江鶴のもののように聞こえた。”

しかしすぐにその考えを自ら否定する。

“物音だろう。彼はまだ昏睡状態だ。あんな大声で叫べるものか。

しかし、彼の回復速度は驚くほど速い。早く目を覚ましてくれ。聞くべきことが山ほどある。

いつ契約を解いたのだ?そして何故契約を解いたのだ?”

青云は部屋を出てまた歩き出した。思考をまとめようとする。

“いや…。混乱の原因はそれではない。

彼を救ってから、すべてが奇妙なことになっている。

柳江鶴…。生き延びるためだけに私の元に来たのか?”

 

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