天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #27

天官賜福 英語版漫画の和訳 #27です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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男を道勧の入り口に座らせ、謝憐は問いかける。

「北西部のゴビ砂漠にオアシスがあると聞いたことがあります。 夜の半月の眺めがとても美しいので、半月関と呼ばれているのだとか。あなたが言っているのはその場所のことですか?」

「オアシス?美しい景色?そんなの100,200年は前の話だ!今では半命関と呼ぶ方が正しい!」

謝憐が首をかしげる。「それはなぜ?」

「そこを通過する集団の半分は跡形もなく消えてしまうからだ。それを半命関と呼ばず何と言う?」

男はさらに続ける。

「ある行商団がそこを通りたいと言って、私たちを護衛として雇ったんだ。そうしたら…。」

男は大きなため息をついてうなだれた。

その話を聞き、謝憐は何かがおかしいと感じるが、それが何なのかわからない。

「半月関からここまでずっと走ってきたのか?」

茶を飲もうとしながら三郎が男に問う。

「そうだ!逃げ切るために命を危険にさらして、死にかけた!」

「へえ。」

三郎は気のない返事をして茶を飲む。この会話に謝憐はハッとした。

そして、男に水を注いだ椀を持ってくる。

「その道中で喉が渇いたでしょう。はら、水がありますよ。」

その言葉に、男の顔が歪む。微笑む謝憐と椀を恐ろし気に見つめ、水に手を出せないでいる。

コンと音を響かせ、三郎が湯呑みを供物台に置く。

「どうした?遠慮する必要はない。」

2人の圧に押され、男はやっと椀を受け取った。

彼は砂漠からここまで走ってきたのに、机に置いている水を少しも見ることがなかった…。水を飲み始めた男を謝憐は注意深く見つめる。

すると謝憐が予想した通り、穴に水が落ちるような音がした。常人ではありえないことだ。彼は生きた人間ではない。謝憐は男の腕をつかむ。

「飲むのをやめなさい。飲み続けても無駄だ。そうでしょう?」

その言葉に、男は顔を豹変させ剣を抜きながら立ち上がり、謝憐を突き刺そうとした。

だが謝憐は男の腕をつかんだまま、もう片方の指で簡単に剣を弾き飛ばしてしまった。男はそれに唖然としたが、すぐにつかまれた腕を縮ませ謝憐の手から逃れた。

そして男は外に猛然と走っていく。謝憐が若邪を使って捕えようとするが、それより先に三郎が何か細い棒を矢のように放ち、それは見事男に命中した、

三郎が投げつけたものは昨夜使われたおみくじの棒だった。それに突き刺された男は老人のように干上がってしまう。

三郎が男から棒を引き抜いて言う。

「この空殻はかなり興味深いですね。」

謝憐はそれに同意する。

「彼の振る舞いは生きているようで、返答も自然にできていた。彼を操っていた者は、かなり強い法力を持っているのだろう。」

男の貫かれた腹から溢れる水を触りながら、謝憐は思案する。

それが誰かということが問題なのではない。その者ははっきりと私に向けて空殻を差し向けた。私を半月関におびき寄せたいのだろう…。なんて妙な状況だ。通霊陣で尋ねてみなければ。

そして謝憐は通霊陣に入った。通霊陣は驚くほど大きく賑わっていた。

「100功徳手に入れたぞ!」

「1000!1000功徳だ!感謝致します風師!ははは!」

「…?どうして私は1功徳しか得られないんだ?」

謝憐はこの状況に困惑しつつも尋ねる。

「誰か、半月関という場所について知っている方はいませんか?」

答える者は1人もおらず、ざわめきが引く。

だがまたすぐに歓声が上がった。「風師がまた10万の功徳を撒いたぞ!」

賑わいが戻り、謝憐の問いは無視された。

謝憐の意識は現実世界へと戻り、ため息をつく。

「普段なら無視されたっていいけど、なぜ公務上の問題について尋ねた時でも誰も答えてくれないのだろう。」    

しかし、すべての神官が彼の問いを無視したわけではなかった。

「太子殿下」

霊文が通霊で謝憐個人に声をかけた。

「なぜ突然半月関についてお尋ねになったのですか?」

「今日私の道勧に、半月関からの生存者を装った空殻がやってきました。それは本物のようによくできていて、それを操っていた者は何らかの目的を持っているはずです。慎重に対処すべきだと思って尋ねに来たのです。」

「…。殿下、これについて関わるべきではないと忠告します。」

その言葉に謝憐は少し眉根を寄せる。

状況は非常に複雑なようだ。数百年以上、誰もそれに対処しなかったのも不思議ではない。

「“そこを通る全ての集団は、その半数以上が消えてしまう”。これは本当ですか?」

謝憐はさらに尋ねたが、霊文は答えてくれなかった。

「これについてはあまり話さない方が良いでしょう。」

「ええ、分かりました。これ以上尋ねません。」

霊文は最後に謝憐に助言を与えた。

「殿下がこの問題についてもっと知りたいのであれば…天界で調べるべきではありません。またどの神官たちにも、あなたが何をしているのかを知られないほうが良いでしょう。」

 

謝憐が通霊陣で話している間に三郎は空殻を外に片付け、緩んでしまった包帯を腕に巻き直しながら戻ってきた。

「三郎」謝憐はそれに声をかける。

「私は少し離れた場所に向かわなければならないようだ。」

 

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謝憐,指で剣はじいたよ…。

さすが武神。

もっと戦う姿見てみたいと思うけど、きっとこれからは三郎に守られて、戦うことはなさそう…。

 

通霊陣で無視されてムゥって感じの顔の謝憐可愛い~。その後ろで干からびた殻を捨てに行く三郎も可愛い~。

でも空殻どこに捨てたの?ポイってその辺放置ではないだろうし…。埋めた?燃やした?