天官賜福 bilibili 英語版の和訳 #68

天官賜福 英語版漫画の和訳 #68です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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“この新しい仙楽宮は…私が最初に飛昇したときに建っていたものと全く同じだ。”

謝憐がそう見上げたのは、美しく荘厳な建物、そしてそれに劣らぬ美しい自然であった。これは君吾が謝憐のために用意したものだ。

美しい滝、それにかかる大きな虹、そこかしこに生い茂る草花。それらにしばし気圧されていたが、謝憐は顔を赤らめてふぅと息をついた。

“気にするな。入らないでおこう。”

謝憐には待ち人がいるのであった。門にも入らず、一つの大きな木を守る塀に腰かけた。

“帝君は、三郎とその刀に注意するように言ってきたけれど、三郎は私を傷つけないような気がする。”

火竜の件を聞き鬼市の調査を宣言した謝憐に、君吾は彼に警告を与えていた。

「お前が作った友人についてとやかく言うべきではないが、一つ言っておきたい。花城には気をつけろ。

何が適切か分かっているのだろうが、お前は誰に対しても全力を尽くす傾向にあるからな。」

この言葉を思い出し、謝憐は小さなため息を漏らす。

“彼はいつも私を箱入りのお姫様のように扱うけれど、その表現はもう私には似合わない。”

謝憐は懐から“神官100人一覧”を取り出した。

探し当てた項目は、五師の一人、風師青玄だ。

“とにかく、帝君は風師がともに鬼市を調査するよう手配してくれた。半月関で別れて以来、彼女と正式に会っていない。風師とはすぐに仲良くなれそうだし、彼女は本当に強いから、この旅は順調に進むだろう。”

「太子殿下~!」

小腹が空いた謝憐が饅頭を掴んだ時、元気な呼び声が聞こえてきた。

「さあ行きましょう!一緒に降りて、のんびり歩いていきましょう!」

笑顔でやってきたのは風師青玄その人であった。だが女性の風師しか知らぬ謝憐はいささか戸惑った。

“彼は先ほど神武殿にいた…。”

「ああ、えっと…。こんにちは、同志。実は人を待っているので、残念ですが…。」

「?他に誰を待っているのですか?」

「ああ、私は風師を待っているのです。」

「私はここにいますが?」

「??」

謝憐はここでようやく、もしやと思い浮かんだ。

「えっ…風師なのですか?!」

「ええ、私ですよ。」

そう言って風師は女性の姿へと変わり、またすぐに男性へと戻った。

「疑いの余地はないでしょう?」

“…あの時の南風の反応…。”

謝憐は半月関での出来事を思い出す。

「どうやって知れと言うのですか⁈この外見の風師を見たことがなかったのです!」

謝憐たちを追う女性が風師だと何故早く教えなかったのか、と南風を咎めた時に彼が返した台詞だ。

“あれはこういうわけだったのか。”

「では…風師、なぜ半月関では女性の姿をしていたのですか?」

この問いに、風師は少し外れた返答をする。

「うん?私は綺麗ではなかったですか?」

「綺麗でしたよ。ですが…。」

言い募る謝憐の肩をバンと叩き、風師は賑やかしく急き立てた。

「綺麗ならそれでいいでしょう!綺麗だから女性に変身するのです!ほら、行きましょう!」

 

東方の荒野

「裴家の人間が2人も飛昇するなんて、私は最初まさに人間界の奇跡だと思いましたよ。」

謝憐と風師は暗い林を徒歩で進んでいた。

「しかし、血のつながった実の兄弟である水師と風師が飛昇したのです。こちらの方が驚異的でしょう?

不思議なことではないのですがね。兄と私は同じ土地で育ち、同じ師の下で学び、同じ道を歩んだので、当然のこと同じ生涯の中で飛昇したのです。」

「将軍が神武殿で言っていた言葉…彼とあなたの兄上とが友人であるように聞こえました。あなたが小裴について報告したことは、水師と裴将軍の間での争いに繋がらないでしょうか?」

謝憐はそう気遣うが、風師にとってはどうでもいいことのようだった。

「はは、争えばいいのですよ。兄には裴将軍と一切関りを持ってほしくない。それに、小裴が悪いのですから。」

風師は不機嫌そうに続ける。

「裴茗は国師の半月に罪を負わせ、小裴を守ろうとしたのです。うまくいかせるわけにはいかなかった。人間も、神も、鬼であっても、過去の自身の行動には責任を持たねばならない。少女をいじめることを誇れますか?」

「風師、あなたはとても凛々しい心をお持ちですね。」

「ふふ、あなたもそうでしょう?」

風師は笑顔に戻った。

「私は以前から半月関について、かすかな噂を聞いてはいたのです。しかしそれを慎重に調査する時間がなかった。

当時兄に繰り返し叱られていたことに加え、無数の他の物事に飲まれ、その問題は私の中から消え去ってしまった。

あの日あなたが通霊陣で尋ねたことで、私はこの問題を思い出したのです。でも、あなたは尋ねるだけでなく実際に行ってしまうなんて!だから思ったのです。この人はとてもいい人だぞ!って!」

これを聞いて謝憐は小さく微笑んだ。

“この率直で面白い性格なのだから、とても人気があるのも不思議ではないな。”

そう思いながらふと風師に目をやると、いつの間にか風師は女性へと姿を変えていた。

謝憐は仰天する。

「風師、何故…何故突然その姿に…?」

「正直に言うと、私はこの姿の方が強いのですよ。ふふふふ。」

謝憐は神官100人一覧に記されていた、風師の逸話を思い出した。

 

水と風、両方の神を祀る寺院は水風殿と呼ばれる。

2人は男性の姿をしているが、信者の中には風師を女性の姿に変えた者もいる。そうして、水師と風師が夫婦であるという噂が広まった。

人間が風師と言っても、それが男性のことを言っているのか、女性のことを言っているのか判断がつかないため、風師青玄はその後、風師娘娘という呼び名が与えられた。

 

“ああ…。以前そんな内容を読んだような…。“

驚きが冷めぬ謝憐を気にせず、風師は手鏡を出現させ化粧を直し始めた。

「しかし殿下、あなたも私と共に女性に変身した方が良いと思いますよ。女性は陰の気が強いので、鬼市の中で目立たずに行動できるでしょう。」

そう言って彼女はいたずらっぽい笑みを浮かべた。

 

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風師と謝憐いいですね~!

風師が陽気な感じだから、友達どうしでわちゃわちゃしてる雰囲気が出る。

もっと仲良くなってね~!

 

風師はやはり女性姿の方が好きです。美しい。

で、この流れはまた謝憐女装してくれるんかな??してくれ!

また女装した美しい謝憐を見たいです…!してくれますよね?この流れは!

どんな格好してくれるのだろうか…?

前回は赤く目立つ花嫁姿だったから、次は少し落ち着いた感じになるだろうか。潜入捜査だし。

はぁ、次話が楽しみすぎる…!