『不小心救了江湖公敌』『Saved the Public Enemy by Mistake』 BILIBILI漫画 英語版の和訳 #22

不小心救了江湖公敌 英語版漫画#22の和訳 です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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仙客楼にはいつの間にか鋼線が張り巡らされ、贺兰旭は血まみれで地に倒れ伏していた。

同様に地に伏せた陸九は、鋼線を操り贺兰旭を切り伏せた黒づくめの人物を見つめる。その手には蓮を形どった明月灯があり、すでに火がともされている。

“明月灯…。こんなに近くに…。”

 

仙客楼の観客たちは興奮していた。

「2人飛び降りたのを見たぞ!」

「私も見たわ!」

「明月灯がもう灯っている!」

「誰が点けた⁈」

「素早すぎてわからなかったわ!」

「俺は見たぞ!外套の帽子をかぶった奴だ!そいつが他の3人を殺したんだ!ほんの一瞬で!」

「本当か!」

「どけよ。見せてくれ!」

「押すなよ!」

陸九は意識が朦朧とする中、その喧騒を聞いていた。

“やかましいな。何と言っている?よく聞こえない…。どうでもいいか。もう関係ない…。私はずっと前に死ぬべきだったのだ。何故こうも抗おうとする…?”

目を閉じると、陸九の意識は闇に沈んでいった。

深い深い闇の底…どれだけ時間がたっただろうか。かすかに香の匂いが漂ってきた。それと同時に闇は薄れ、景色は一変した。

「お前は当時あんなに必死に戦ったのに。何故今は死のうとしている?」

その声に、陸九はハッと机に伏せていた顔を上げる。

静かな白い空間の中、机をはさみ、懐かしい人物が書物を読んでいた。

「…。解…清玄?」

解清玄は冷たい笑みを浮かべ、書物から顔を上げる。

「私を名で呼ぶなど無礼だな。」

陸九は震える手をぐっと握り締めた。

「あなたは…。あなたは死んだかと…。」

「ああ、死んだ。」

解清玄は平然と答える。

「死ぬのは悪くないぞ。心配事が何もなくなる。心配事を全部手放せば、お前は自由になれる。だが…お前はこの変わり続ける世界にしがみつくことを選んだ。己の人生のために逃げ、怯えながらみじめに生きている。」

「…。」

それまで怯えるような眼をしていた陸九であったが、この言葉を聞き、目に軽蔑の色が浮かんだ。

ため息をついて解清玄は続ける。

「あの 日あんなに反抗的でなかったら、私と一緒に死ねたのだ。」

解清玄の目が暗く笑む。

「そうすれば、紅叶庄のような汚い場所で死なずにすんだのに。」

 

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