『不小心救了江湖公敌』『Saved the Public Enemy by Mistake』 BILIBILI漫画 英語版の和訳 #3

不小心救了江湖公敌 英語版漫画の和訳 #3です。

 

☆登場人物の台詞を理解することが主な目的なので、台詞以外の、絵で表されている描写は最低限しか書いていません。

☆登場人物や場所の漢字が間違っている可能性があります。読んでくださって間違いに気づいた方は教えてくださったら嬉しいです。

☆意訳・省略ありです。

 

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「なんて珍しいお客様かしら!」

「みんな、誰が来たか見てみなさいよぉ!」

「陸先生が百華楼に来てくださるなんて思わなかったわぁ。」

桃花塢一の大店である百華楼に遊女たちの嬌声が響いた。

「先生、どんな遊びがお好きかしら?ここにはなんでもあるわよ。」

「近くで見たらさらに綺麗ね。」

「あら!赤くなってるわ。」

店の入り口で何人もの遊女にベタベタと囲まれ、陸九は対応に窮している。

「あ~…えっと…私は別の用事で来たんだ。」

「あらそう。私たちと遊んでくれるならお金払っちゃうわよ。」

「そうよ、私たち陸先生と遊べたらとっても幸せなのに。」

”この女性たちは恐ろしい…。”

埒が明かず、陸九は少し冷えた声を出す。

「皆さん、私は鈴蘭という名の女性のためにここに来たんだ。」

「あらあら。私たちの若先生があの貞淑な女を気に入っているなんて知らなかったわ。」

貞淑?見かけだけよ。上客が来たら一番熱心だもの。」

一人の遊女がまた陸九にしなだれかかり囁く。

「残念だけど遅かったわね、先生。鈴蘭は高貴な方との道を見つけたの。彼女はもう…。」

「私がどうしたの?」

美しい遊女が、店の上階に現れた。その場がシンと静まる。

「陸先生、付いてきてください。」

 

陸九は店の一室に通された。

「どうしてここにいらっしゃったの?陸先生。」

「あなたは数日前に私の薬屋にきて、薬草をいくつか買ったね。」

陸九は冷たく鈴蘭を見据えるが、彼女は動じない。

「最近頭痛がするから、伝統的な調理法で自分のために薬粥を作ったの。何かおかしいかしら。」

「頭痛は数多くの治療法があるが、あなたは撫子を使うものを選んだ。撫子は使君子の酸味を隠すのに十分な苦みがある。元々の調理法には使君子の果実は使われないし、ほかの材料の味は強く、加えられたその風味を消すのに十分だ。この滋養食は実は、道士にとって効果的な毒となる。」

鈴蘭は陸九をキッと睨みつける。

「何が言いたいの⁈」

「私は鈴蘭姑娘の新しい客が重要人物だと偶然知ってね。」

 

陸九の療養所では、江鶴と小禾も同じ人物について話していた。

「重要人物?」

「ええ。桃花塢の主、刘淵。彼とその門弟は皆道士です。彼らは桃花塢全域でやりたい放題ですが、灵丹を持つ彼らを誰も止められないのです。一般人では彼らに勝ち目はないので、私たちはできるだけ彼らに近づかないようにしているのです。」

“悪の道士集団か。なるほど。”

ふと、江鶴に嫌な予想が頭に浮かんだ。

「そうだ!小禾!この刘淵という奴は、遊郭に足しげく通っているのか?」

 

百華楼では、陸九に相手にされなかった遊女たちが悔しがっていた。

「はぁぁ、私は桃花塢の全ての男と寝たのに、陸先生は別だわ。」

「待って、あなたをお医者の小禾を忘れているわよ。」

「黙って頂戴。」

「そういえば、鈴蘭はとても幸運ね。刘宗主と陸先生の2人を手にして!」

そこに男の怒号が響いた。

「あの卑しい鈴蘭はどこだ⁈」

「!!!」

振り向いた遊女の目が驚愕で見開かれる。

「そ、宗主!」

 

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この漫画、1話1話が短くてトントン読んでいけるから楽しい~。

先は長いけど読み進めていきましょう!